styling/ ディレクター 白幡啓の対談連載1-2

styling/のディレクター白幡が、いま会いたい人をお招きする対談連載です。
タイトルは白幡自身の口癖であり、この連載のテーマ。
各界で活躍する方々と、明日着る服を考えるように“わくわくするファッションの話”を。

vol.2
スタイリスト/mikomoriディレクター 安西こずえさん (前編/後編

『明日、何着る?』 vol.1 photographer / journalist Rei Shito

白幡啓の対談連載vol.2のお相手に選ばれたのは、数々の女性誌や広告でスタイリングを手がけるかたわら、
自身のブランド「mikomori」のディレクションも務めるなど、多忙な日々を送る安西こずえさん。
後編では、styling/の新作タイトスカートを、安西さんと白幡がスタイリング!

安西さんが着るstyling/のタイトスカート

白幡 : 今季の新作タイトスカートなんだけど、こずちゃんにどうしても着てもらいたかったの!
styling/ではコレクション毎に必ず細いシルエットや女っぽいデザインの服を作ってるんだけど、こずちゃんはそういう服をカッコよく着るのが
すごく上手だからどんな風に着こなすのか見てみたくて。このスカートどう?


安西 : すっごく素敵! 程よくタイトだから、お尻のプリッとしたシルエットが絶妙ですね!
それにツヤっぽい生地とグレージュ系の色味がスカート自体に抜け感も作ってくれて、どんなトップスにも合わせやすそう。タイトスカート欲しくなりました(笑)


白幡 : 本当に?嬉しい! こずちゃんに着てもらいたいコーディネート思いついたから、着てみてもらってもいい?

安西 : 私もコーディネートを思いついたので、2パターン着てみたいです!

1Coordinate by Kei Shirahata

サテンクレープトップス ¥21,000+tax / タイトスカート ¥20,000+tax / ウールハット ¥14,000+tax / レザーベルト ¥14,000+tax

“アースカラーでまとめた南へ向かう女”

「今季のコレクションが“ロスからメキシコに南下する女”なんだけど、こずちゃんって北よりも南の住人っぽいからそのイメージが絶対に似合うと思って。
だからサンドベージュっぽいタイトスカートに、土の色に近いピンク味のあるモカ色のトップスを合わせてボヘミアンっぽく仕上げてみました。
こずちゃんの日焼けした肌もこの色味に絶対に合うから、背中のV字で肌見せ。女っぽい抜け感も、すごくこずちゃんっぽいよね。」

Kei Shirahata’s Comment

「この色合わせを私服のコーディネートではなかなかしないからすごく新鮮! アーシーなカラーリングだけど、肌見せや素材のツヤ感で女っぽさもあって、
絶妙なバランスがすごく素敵だなって思いました。ケイさんのセンスに、私らしさもMIXしてくださっているのが嬉しいです!」

2Coordinate by Kozue Anzai

タイトスカート ¥20,000+tax / ウールハット ¥14,000+tax

“美人なタイトスカートに甘いピンクで親近感を”

「このタイトスカート、女っぽさやかっこよさもあるけど、ちょっと甘めなニュアンスもあるからバランスよくて使いやすいですね。
女っぽくキレイめに着こなしても素敵だけど、あえてピンクレーストップスを合わせてスウィートなイメージに仕上げてみました。そうやってどこかで力を抜いてあげると、タイトスカートの強い感じが苦手な人や初心者でも履きやすいと思うんです。
帽子好きなので、styling/のハットで甘いコーディネートに大人のスパイスをプラス。トップスと同じピンクなら、統一感が出せるし甘い雰囲気も活かせるからちょうどいいの。ワンツーコーデ派の私としては、Tシャツやアメリカンスリーブを合わせるのもオススメです!」

Kei Shirahata’s Comment

「タイトスカート自体がコンサバなアイテムなのに、コンサバに見えないバランスがさすが!
こずちゃんらしいトップスのヴィヴィッドなピンク使いもちろんだけど、甘いアイテムをキリッとさせる小物の合わせも絶妙。
かぶってくれたハットは、肌なじみのいいピンクだからいろんな使い方ができそうだと思っていたけど、色調の違うピンクに合わせても相性がいいですね。」

styling/×mikomoriで安西さんが自由にコーディネート

コーディネート画像 コーディネート画像

styling/ item >>>> ヴイネックニットプルオーバー ¥24,000+tax × mikomori item >>>> クロシェニットスカート

安西 : パキッとした赤のstyling/のニットに、mikomoriの甘めのかぎ針編みスカートを合わせてみました。
編み地の違うニットを合わせて、mikomoriの得意とするリゾート感も出せたらなって。


白幡 : 赤と白の大胆な合わせはこずちゃんだから着られる気がする! 内面の潔さが現れてるんだよねきっと。こずちゃんっぽい!

安西 : Uネックの空き具合も素敵だけど、着心地もすごくいいですね。

白幡 : ミラノリブに麻を入れたんだけど、実はかなりのこだわり素材なんですよ。気に入ってもらえて嬉しい!
ちなみに、普段自分が着るなら何を合わせたい?そもそも赤×白って街で着る?


安西 : 全然着ますよ! 自分できるなら白パンツもいいですよね。それか、白いレギンス! 最近買ったんです。

白幡 : やばい! 白いレギンス履いてる人ってあんまりいないよね(笑)。これを来て行きたいところは?

安西 : 一軒家のシャレたモロッコ料理屋!赤が映えそうな場所に行きたいですね。

白幡 : それいいね! イメージがすごく浮かぶ。このかぎ針編みのスカートも透けの切り替えがちょうどいいよね。どんな合わせ方がオススメなの?

安西 : 水着の下にさらっと合わせるのが一番オススメです。日常で取り入れるなら、今日合わせたみたいなシンプルなゆったりめのニットでゆるく着るのがいいかな。
膝上までインナーがついているから、1枚でも着られるんですよ。


白幡 : 素晴らしい! そういう気配りがスタイリストならではだよね。

styling/ item >>>> スタンドカラーニットプルオーバー&サテンプリーツスカート × mikomori item >>>> ベロアカウン

安西 : 全身ピンクのグラデーションに、mikomoriのベロア素材の黒ガウンを差し色で投入してみました。
ピンクのワントーンでも、濃淡で色に抑揚をつけると悪目立ちせず着られるんです。ベロアやサテンに、ウールとスエードも加えて異素材MIXにしたのもポイントです。


白幡 : 色や素材の抜け感のバランスがいいよね。あと、ベロアの裾からプリーツがひらひらするのもかわいい!
素材が違っても、色を統一してるからバランスが取れてる気がする。


安西 : 私、ワントーン好きなんです。意外と女らしく着られるし、ちょっとだけコンサバ感もあって。

白幡 : こずちゃんは選ぶものがコンサバ過ぎないからちょうどいいんだよねきっと。このプリーツスカートはstyling/で人気のアイテムなんだけど着てみてどうでした?

安西 : ピンクの中でもパープル寄りだから、合わせる色を選ばなくてコーディネートしやすかったです。シンプルに着るなら、ネイビーのニットとか合いそうですよね。
光沢のある素材だから、ニットぐらいカジュアルなもので合わせたいかな。


白幡 : 逆にこのピンクのニットは、普段のこずちゃんなら何を合わせる?

安西 : このニットも、ラベンダーっぽいピンクだから肌に馴染みやすくて着やすいですよね。私ならデニムを合わせたい!
基本的に古着のリーバイスしか穿かないから、キレイめなニットとは絶対に相性がいいと思うんです。


ファッションに必要な“着る勇気”

白幡 : こずちゃんって身長いくつなの?

安西 : 166cmです。

白幡 : そんなにあるんだ!脚も長くてスタイルいいから、見みてる人勘違いしちゃう(笑)!

安西 : 大丈夫です! みんな着れます。“私なんか”ではなくて“とりあえず着てみる”っていう頑張りって大事だと思うんですよね。

白幡 : それはすごくいい言葉!

安西 : トークショーでよく、お客さんにコーディネートしたものを差し上げることがあるんですけど、最初は“これ私に似合いますかね?”って言ってる人でも実際に着てみたらかわいくて感激してくれたりするんです。そういうのって私としても俄然やる気になるというか。

白幡 : なるなる!みんなもうちょっと視野を広げておしゃれを楽しんだ方がいいよね!

明日、何着る?

白幡 : 最後に聞いてもいい? 明日、何着る?

安西 : 前編で着た背中あきのstyling/のワンピース!
手に入ったらすぐに着たいタイプだから。置いておくとか絶対無理(笑)。だから明日はあのワンピースを着ます。

styling/ディレクター

白幡 啓

白幡 啓さん

1996年よりスタイリストとして活動開始。独自の世界観から生み出される高感度なスタイリングを、得意とする。
意外性に富んだアプローチと時代を読むセンスで、数多くの女優・モデルからの支持も厚い。
女性ファッション誌、広告、アパレルブランドのカタログ、またトークイベントなど、多方面で活躍中。
2016年SSシーズンにディレクターとして「styling/」を立ち上げる。

street style photographer / journalist

安西 こずえ

シトウレイさん

数々の女性誌をはじめ、広告やタレント・アーティストのスタイリングなど、多岐に渡って活躍する。
COZ(こず)の愛称で親しまれ、ご自身の人柄を映したような、自由で親しみやすいコーディネートに
人気モデルやタレントから絶大な信頼が集まる。
2016年から、水着を中心にした大人のためのバカンス服「mikomori」をプロデュース。
Instagram:@cozcozrin